こんにちは、高橋です。
昨日、北京五輪ノルディックスキージャンプ 女子ノーマルヒルの決勝が行われ、高梨沙羅選手は4位という結果でしたね。
「色々な人にサポートをしてもらったので、メダルをとって恩返しができなかったことが一番の心残り」
このように会見で言ってましたが、悔しいだろうに素直に気持ちを伝えていて強さを感じる発言だし、素人からしてみたら4位っていう結果でもすごいなぁと感じます。
気持ちを切り替えて団体戦に励んで、まだまだ若いので今後もどんな形であれ彼女がやりたいことを挑戦していくことができるといいなぁと思いました。
小説家 柚木麻子さん
さて、今日はおすすめの小説について。
友人から先日、こんなラインが届きました。
柚木麻子さんは、日本を代表する女性小説家の一人です。
身内ネタになってしまうのですが、河合先生とは私が通っていた中高の創設者である河合道先生のことで、実は柚木麻子さんは私の通っていた母校の大先輩にあたります。
前の五千円札でも有名な新渡戸稲造の教え子でもある河合道先生は、平和のために女性の教育に力を入れて活躍をした人物で、昨年柚木麻子さんが河井道先生をベースにした「らんたん」という小説を発表したそう。
早速本屋さんに行ったのですがその時には見つけることができず、この機会に柚木さんの本を読んでみようと思い、話題にもなっていた「バター」から読んでみることにしました。
バターのあらすじ
男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子(カジマナ)。若くも美しくもない彼女がなぜ――。週刊誌記者の町田里佳は親友の伶子の助言をもとに梶井の面会を取り付ける。フェミニストとマーガリンを嫌悪する梶井は、里佳にあることを命じる。その日以来、欲望に忠実な梶井の言動に触れるたび、里佳の内面も外見も変貌し、伶子や恋人の誠らの運命をも変えてゆく。各紙誌絶賛の社会派長編。
新潮社
社会は長編小説である「バター」。
実はこの小説、実際に10年ほど前に日本で起こった有名な保険金殺人事件の犯人である女性がモデルになって描かれているんです。
ニュースでもかなり話題になっていたので、当時高校生だった私も事件については知っていましたが、細かい部分については知らなかったので、実際の事件と照らし合わせながら小説を読み進めました。
バターのように濃厚なお話
読み終えたとき、バターのように濃厚な文章に、完全に引き寄せられてしまいました。
なんていうのだろう。
とても読みごたえがあるのに、あっという間に読み終えてしまいました。
三人の女性が出てくるのですが、容姿や人間関係など、現代の女性にしかわからないような悩みもあって、共感できる部分も、反感したくなる部分もたくさんありました。
グルメ小説、とも言われているだけあって、バターを使った料理も山ほどでてくるので、食べることが大好きな私は読めば読むほどバターが食べたくなって、完全に著者の思惑にはまってしまった気がします。
生き方とか容姿とか、周りの目を気にせずに自分の適量で気楽に過ごして生きていきたいな、と感じさせられるお話です。
悩みを抱える現代の女性たち、またそんな女性の悩みを理解したい男性におすすめ小説です!
女性がテーマの小説家
柚木麻子さんは立教大学を卒業した後、製菓メーカーへの就職を経て、小説の賞に応募し、2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞しています。
2015年「ナイルパーチの女子会」で第28回山本周五郎賞受賞、第153回直木三十五賞候補になり、他にも「私にふさわしいホテル」、「ランチのアッコちゃん」、「伊藤くん A to E」、「本屋さんのダイアナ」、今回紹介をした「BUTTER」、「マジカルグランマ」など多くの作品を発表し、いくつかの作品は映画化やドラマ化もされています。
「女が手を取り合えば、男はいつか戦争ができなくなる。」
こちらは先にも紹介をした「らんたん」に出てくるワンフレーズですが、柚木さんの書く文章は女性がテーマの作品が多く、リアリティに溢れていて、強く、読みごたえがあります。
女性教育の信念を持ち歩み続けた河合道先生について描かれた作品を読むのが今から楽しみです。
ITパスポートの試験が終わったら見つけて読み始めようと思います😊
少しフェミニズムよりになってしまった気もしますが、私も女性として、強い信念を持ちながら人事としての仕事もがんばっていきたいなと思います🌼