こんにちは、高橋です🌸
山口県阿武町で誤って24歳の男性に4,630万円振り込んでしまい、さらに男性は全額をオンラインカジノですでに使ってしまったニュースが話題になっていますね!
どうしてそんな大金を誤って振り込んでしまったのかも驚きですが、すでに全額使ってしまったという供述にも驚きですよね。
中にはマネーロンダリングにネットカジノを利用したという報道もありますが、いずれにしても全額きちんと返すべきなので穏便に解決することを願っています……!
映画「流浪の月」
さてさて、先週の週末は5月13日(金)に公開したばかりの映画「流浪の月」を映画館で観ました。
2019年8月に発売された凪良ゆうさんの小説が原作となっていますが、映画の上映時間はなんと2時間30分!
女児を誘拐した罪に問われた加害者とその被害者と周囲の人々の物語ですが、ラストスパートのシーンでは驚きのあまり隣の席にいた母親と顔を見合わせてしまったのと、見終わった後には想像力がもっとほしいと思わされた作品でした。
あらすじ
帰れない事情を抱えた少女・更紗(さらさ)と、彼女を家に招き入れた孤独な大学生・文(ふみ)。
居場所を見つけた幸せを噛みしめたその夏の終わり、文は「誘拐犯」、更紗は「被害女児」となった。
15年後。偶然の再会を遂げたふたり。それぞれの隣には現在の恋人、亮と谷がいた。いつまでも癒えない傷を抱えて生きてきたふたりが手を伸ばした、ひとすじの光。一歩先の未来。
映画『流浪の月』 公式サイト – GAGA
世界の片隅で生きる〈許されない〉ふたりの物語が、息が止まるほどの感動と深い共鳴であなたを包む。
監督は「悪人」の李相日
更紗役に広瀬すず、文役に松坂桃李、そして横浜流星や多部未華子をメインキャストとして描かれる作品ですが、監督は「悪人」や「怒り」でも有名な李相日監督。
広瀬すずとはミステリーをテーマにした映画「怒り」以来のタッグで、監督はこの作品がすずちゃんの代表作になるであろうと語っていますが、誘拐され世間から「可哀想」という目で見られ見えない傷を負っている難しい役柄を演じています。
どちらかという私のイメージでは広瀬すずちゃんは元気で明るい役を演じるイメージ、また松坂桃李や横浜流星も王道なイケメン俳優としてクールな役を演じるイメージだったので、監督の俳優陣のチョイスも新しい取り組みですごいなぁと思いました。
原作と異なるアレンジ
先述したように原作は小説で、「2020年本屋大賞」も受賞しています。
原作が賞を受賞する前に小説「流浪の月」を読み、いつか映画化したいと考えていた李相日監督ですが、監督自身のアイディアでいくつか小説とは異なるアレンジがされています。
水の存在
原作では更紗と文が引き離される場所が動物園ですが、映画では湖に変えられている。
また、文が働く珈琲店も川の前にあったり、雨のシーンがあったり、映画の中で水が「二人をつなぐもの、記憶を呼びさますもの」として描かれています。
エドガー・アラン・ポーの1編の詩
また、映画には文が愛読するエドガー・アラン・ポーの1編の詩が登場します。
「ひとりで」と題した詩は「子供時分からぼくは他の子たちと違っていたーー」と始まり、文の心境をおのずと追える詩を入れたいという理由から監督がスタッフとともに探しだした詩。
文がこの詩を読むシーンでは、シーンとした会場の中で松坂桃李演じる文の想いが会場にいるひとりひとりの心の中に直接語りかけてきたような気がしました。
映画の見どころ
正直に言って、この作品は観終わった後に「楽しかったね」とか「面白かった」という感想は出てきません。
コンプレックス、DV、犯罪加害者・被害者、無性愛などをテーマに、李相日監督らしい映像で作品が描かれています。
他の人と違うことや自由でいたいのに何かに縛られていることに窮屈を感じること。
そして年月が経っても「誘拐犯」と「被害女児」として世間で騒がれること。
事実と真実は全く違うこともあるのだと考えされられ、またみんなそれぞれの考え方があるのだから私たちは普段「見えている」部分しか見ないで他人をジャッジしていることもあると思いました。
目には見えない、他の人にはわからない絆で結ばれた2人がどこに向かっていくのか。
重くて深くて、終わった後になんだか叫びたくなるような作品ですが、人と人の繋がりの大切さを改めて考えさせられる作品になっているので映画館で見る価値ありの作品です!